マンションの豆知識
建物診断サービス
マンション老朽化問題が増加している現在、注目されているのが建物診断サービスです。マンションの劣化は目に見えないところで進行している可能性がありますので、専門家に建物・設備状況を調査してもらい、人間ドックでの定期診断と同じように、診断結果に基づいた適切な修繕・改修を行うことが重要です。マンションをいつまでも美しく、そして快適な居住性を保つためには適切な維持管理が必要となります。
建物調査診断では実際にどのようなことを調査するのか、建物部分と施設部分に分け、主要なポイントをご紹介していきます。
建物部分
- ①防水の調査診断
- 水漏れの放置は建物の劣化を早める要因となります。漏水が見られる場合、原因となる箇所を踏まえ、排水溝の廻りや防水層、突起物の周りなどを入念に確認し、隠れた漏水がないかを調査していきます。特に防水層付近に生える雑草は油断大敵。これらの放置は漏水の原因となりえますので、普段から手入れを怠らないなどの注意が必要です。
- ②タイルの調査診断
- 経年や施工時の不備などを要因として、ひび割れ、浮きが生じることがあるのがタイルです。雨水の侵入によるモルタルや接着剤の劣化によってタイルが浮き、剥離します。浮きや剥離が多くなるとタイルが剥落する危険性が高まり、落下により怪我など人的被害を起こす可能性もあるため注意が必要です。
- ③コンクリートの調査診断
- 注意深く調査を進める必要があるのがコンクリートです。ひび割れは建物の強度や寿命に関わる最も重要な部分で、ひび割れの場所や亀裂の度合い、起きた原因などを正確に調査する必要があります。コンクリートはアルカリ性のため空気中の二酸化炭素や雨などの影響で表面から徐々に中性化する特徴があります。そのため、外壁の一部をコア抜きし、中性化の深さを調査します。
- ④鉄部塗装の調査診断
- 鉄部塗装の調査診断は、表面の錆やはがれの状態をチェックするものです。目視や触診、塗装面の引っ張り試験などによって調査が行われます。鉄部塗装の耐用年数は3~5年と短く、修繕周期も短くなります。この調査や工事を怠ると再塗装にとどまらず、手すりなどを交換しなければならない事態になる恐れがありますので注意が必要です。
施設部分
- ①給排水設備
- マンションのライフラインとなる給水管や排水管などを調査します。調査方法は、目視による外観調査や、内視鏡を用いた検査、超音波による検査、X線検査など様々な機器を用いて行われるのが特徴です。大規模修繕の調査では、専有部分については行わず基本的に共有部分のみ行います。住戸内の給排水設備は各住戸の区分所有者、つまり家主が工事を行います。
- ②電気設備
- 照明器具や変電施設、配線などの電気設備などの調査です。電気が切れているかなど目視で確認する調査と、絶縁抵抗や電圧の測定などを行う調査があります。
- ③駐車施設・外溝
- 屋外駐車場や通路などは常時利用する部分のため、不具合の発生の都度、修繕するのが一般的です。日常の点検や手入れを通じて劣化などの状況を確認することができるので、注意しておくと良いでしょう。
ウイッツグループには、建物診断の専門家が在籍しています。
一級建築士による確かな建物診断を致しますので、お気軽にお問合せください。
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