元々は1979年からドイツのミュンヘンで開催されていたイベント「ミニ・ミュンヘン」をモデルに、日本においては15年くらい前に千葉の「ミニさくら」が日本版「ミニ・ミュンヘン」の初めだと思います。
ドイツのミニ・ミュンヘンでは大人が運営に介入することなく「ここに柵があった方が安全だ」とか「こうゆうサービスがこの街に必要だ」と子供達の自主性に任せ自分たちで必要なものを考えてそれをビジネスにしていくプロセスを「こどものまち」で習得しています。
日本ではこども環境学会でこどものまちが紹介されたことから全国に広まり、現在では大小130くらいのこどものまちが存在します。
大半は1日、2日程度のイベント形式で行われ、子供達が仕事を体験出来る場として札幌や高知など行政が中心となって関わり大きなイベントになっているところもあります。さらに静岡では「静岡市こどもクリエイティブタウン」として駅前のビルに常設で運営されている施設もあります。
山家さん曰く、南区では相模大野の相模女子大学の学生達が運営の中心になっていることもあり、街に参加して盛り上げる「まちの活性化」という意味合いが強いです。そのせいもあってか運営側の学生も、こどものまちでの経験から卒業後の自分の進路を決めるケースもあり、進路決定にも役立っています。
それに対し緑区では子供達の意見が対立してもちゃんと話し合って決めることが出来たり、去年の失敗を今年は改善しようと試みたりと自主性の高さが伺えます。同じこどものまちでも開催される場所や雰囲気などによって、特徴がかなり違います。最近では南区の子たちが緑区のこどものまちに参加したり、またその逆もあり交流を図っています。
子供達が自分達の生活する街のしくみやルールを知ることは考える力を養います。例えば、道路で遊んでいたら注意されたことに対して「注意されたから」止めるのではなく「なんで道路で遊んではいけないのか?」「道路は車が通るために作られたもので、そこで遊んでいるとどうゆう危険があるか」「じゃあ自分達が遊べるエリアを創出するにはどうしたらいいか」を子供の時から考えられるようになることが重要だと考えます。
相模大野(南区)のこどものまちは毎年8月に開催されています。
今年はサッカーチームのSC相模原やラジオ局のFMさがみといった今年から協力参加していただける団体も増えています。さらにこのイベントが盛り上がることで、未来を担う子供達が自分のまちの将来の活性化について考えるきっかけになればと思っています。